消化器内科で働く看護師には、どのような悩みがあるのでしょうか。
新人に多いのが、吐血や下血などの「出血」に対する恐怖です。消化器内科では吐血や下血の症状は、珍しくありません。大量の吐血や下血を見て怖くなり、動けなくなるなどパニックを起こすケースが多いといわれています。
出血への恐怖は、臨床実績を積み経験を重ねるにつれて薄れていくのが一般的です。出血の原因を理解し、適切な対処法を学びましょう。吐血や下血に対する理解を深めることで、患者さんへのアセスメント能力も上がります。そうすれば、出血を事前に防ぐために、患者さんをしっかりと観察できるようになるでしょう。しかしそれでも、出血を防げないことも多いのです。このような場合でも、日頃からアセスメントをていねいに行い、さまざまな症状を経験することで、「今、何をするべきか」が理解できるようになり、自然に身体が動くようになります。実績を積む課程でプロとしての自信と自覚が育ち、出血に対す恐怖感を克服できることが多いのです。もし経験を積んでも恐怖心を克服できない場合は、他の診療科への異動や転職を検討するのもいいでしょう。
このほかにも、さまざまな不安や悩みを抱えている方は多いと思います。看護に関する悩みは、仕事を通じて解消していくのが王道です。手技に自信がないことや、知識が乏しいことが、不安や悩みの原因になっていることも多いのです。手技の練習や勉強を積極的に行いましょう。
その上で、悩みを一人で変え込まないことも大切です。先輩や同僚などに相談してみてはどうでしょうか。周囲に相談できる人がいなければ、カウンセリングを利用するのもおすすめです。